ノコギリヤシが腎臓の不調にいいと言われるケースとは？
人体内の臓器はそれぞれに重要な役割を担っています。
血液が体中すみずみの細胞に栄養や酸素を運ぶことは知っていると思いますが、これと同時に不要になった老廃物や毒素を回収しています。
そんな血液中の老廃物・毒素をろ過して尿を作るのが腎臓の仕事です。
このとき、体内の余分な水分や塩分も尿に加えることで、血液が弱アルカリ性に保たれています。
腎臓がしっかり働かなければ、体内に毒素や塩分、水分が溜まってしまい、命に係わる疾患へとつながる可能性があります。
その腎臓の不調にノコギリヤシがいいのですか？という質問が見られますが、直接的にノコギリヤシが腎臓に影響するということはありません。
ただし間接的に、腎機能低下をサポートできるケースが見られます。
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ノコギリヤシが間接的に腎臓をサポート？
それは、加齢を主な原因として前立腺が大きくなり、膀胱や尿道を圧迫して尿が出にくくなっているケースです。
尿意を感じてもチョロチョロとしか出てこなかったり、時間がかかったり、まだ尿が残っている感じなのに出きらないといったトラブルが起こります。
尿路感染のリスクが高まって腎臓への負担がかかり、機能低下が起こる可能性があります。
ノコギリヤシは、前立腺を大きくしてしまう原因となる酵素・5-αリダクターゼをブロックすることで、排尿トラブルをサポートします。
こうしてノコギリヤシが、腎臓へ負担がかかるのを間接的に防ぐというわけなのです。
クレアチニン値とノコギリヤシの関係
腎臓の機能を判断する測定値のひとつに、クレアチニン値があります。
クレアチニンとはアミノ酸が消費された際に残る物質で、腎臓が健康な際にはクレアチニンは正常に排出され数値が低くなりますが、腎臓の機能が低下するとクレアチニンが排出されずに高い数値が出ます。
高いクレアチニン値が見られ、かつ前立腺が大きくなって排尿トラブルが見られる場合に、ノコギリヤシがクレアチニンの排出をサポートすると言われているため、先のような「ノコギリヤシは腎臓にいいの？」という質問が生まれているのです。
クレアチニン値が高い場合には、なぜ腎臓の機能が低下しているのか、その理由を推測したうえで、必要に応じてノコギリヤシを服用すると、排尿トラブル対策に役立つケースがあります。
ただし、腎臓の不調があっても前立腺が関係していない場合には、ノコギリヤシを飲んでも役に立たないかもしれません。
また、ノコギリヤシはホルモンに影響するため、妊娠・授乳中の方や、ホルモン療法中の方は利用できない点に注意が必要です。
ノコギリヤシはヨーロッパのいくつかの国では泌尿器系疾患の医薬品として用いられますが、中国では生薬、日本では健康食品のサプリメントです。
植物由来のマイルドな力で、排尿トラブルを少しずつ和らげることが期待できます。
気になって飲んでみたいけれど、持病の薬との相性が気になるというときには、主治医に相談してから服用すると安心です。
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