ノコギリヤシ、なぜ日本では健康食品として扱われるの？
年を重ねるほど悩まされる方が増えてくる「排尿に関係するトラブル」にノコギリヤシのサプリメントがおすすめという情報は、日本でも少しずつ浸透してきています。
しかしその知名度、利用度は欧米ほどではないと言えます。
そもそもノコギリヤシはアメリカに自生する植物の実から抽出されるエキスであり、その研究が重ねられてきたのはヨーロッパです。
薬用ハーブ先進国のヨーロッパ各国では、ノコギリヤシを医薬品として処方する国もあり、サプリ先進国のアメリカでもメジャーな成分のひとつと言えます。
一方、日本でノコギリヤシが普及し始めたのは1990年代であり、それ以降「健康食品」のサプリメントとして、薬局やドラッグストア、通信販売などで取引されています。
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健康食品とは？
病院で処方される医薬品や、薬局で購入できる医薬部外品を「薬」と呼び、それ以外は全て「食品」となります。
そして食品は、「保健機能食品」と「一般食品」とに分かれます。
保健機能食品はさらに「特定保健用食品（個別許可）」と「栄養機能食品（企画基準）」に分かれ、ノコギリヤシのようなサプリメントは一般食品の中に含まれます。
医薬品の販売までには、度重なる治験や効果証明のための複雑な書類の提出が必要であり、認可を受けるまでに膨大な時間と費用がかけられています。
また、保健機能食品の許可のためにもそれなりの申請の規定があります。
これに対しサプリメントでは、一般の食品類と同じ手続きで販売することが可能です。
どうしてノコギリヤシは健康食品？
ヨーロッパでは泌尿器系疾患に対する薬として処方されているノコギリヤシが、どうして日本では健康食品として扱われるのかといえば、日本ではあくまでも「天然成分は人為的に症状ケアを名目として創出されたものではない」と考えるため、簡単にいえば、自然由来の成分は病気を治すために作られたものではないから、医薬品ではなく食品のカテゴリーである、と捉えるためです。
天然成分でできた製品はあくまでも健康補助を前提としたものとし、例え多くの方が「ノコギリヤシを飲んで排尿トラブルが和らいだ」と感じていても、医薬品のカテゴリーには当てはめることが出来ず、今日に至っています。
薬事法では「見た目や健康を保つ普段の自主ケアに有効」なものと考えられ、化粧品や自然食品などと同等に扱われているのです。
同じ成分でもこのように、国の方針によって医薬品となったり、健康食品になったりします。
そうはいってもノコギリヤシエキスのパワーは同じで、日本でも服用しての変化を喜ぶ声が多く聞かれ、愛用している方がたくさんいます。
人間は古来から、漢方や薬用ハーブとして植物の持つ力を利用してきました。
そしてノコギリヤシの場合には、数々の臨床試験でもその力が確かめられています。
「自分の悩みに合うかも」と思ったらすぐに試せるのは、健康食品として販売され、安心して利用できる植物由来成分であるがゆえなのです。
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